draft paper

趣味や日々の暮らしで思った事をそのまま書いています。

note.22 W3 (ワンダースリー)

 

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会場:DDD青山クロスシアター(JR:渋谷)

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恥ずかしい話、手塚治虫作品で最初から最後まで読みきったものがない。ブラックジャックリボンの騎士アドルフに告ぐジャングル大帝...あげればきりがないのに。というわけでW3は手塚作品ですと言われても「はぁ」だったので、まっさらで見てきました。

 
多分なかなかない21:30開演の試み。都民なら帰れる人も多い!ので、どんな感じか味わうためにあえて選んでみる。なのにギリギリ到着。
 
セリフなしの舞台のため、劇場入口から原作漫画のパネルが展示され、舞台の導入。水爆実験、終わらない戦争。地球は滅ぼすべきなのか?銀河連盟から調査員の3人が派遣される。彼らが出会ったのは、新進気鋭の漫画家・星真一。
 
三人の調査員は視覚化するため動物に姿を変え、同タイミングで事件に巻き込まれた真一と一緒に犯人を追う。
メインはもちろん舞台上の人間だが、パペットたち、壁に映し出されたシルエットたち。それぞれの姿で話は進んでいく。
 
無事事件は解決したが、銀河連盟の再投票の結果は地球の破壊。しかし、破壊せずに戻ってきた三人は追放令を受けることになる。あえて三人が選んだ土地は...
 
緞帳が下りた状態をスクリーンにして漫画の映像を使うところも多く、後ろの座席の方が全体を見渡せるかもしれない。また、客上げ(5分以上してた)あったり、釣りのマイムでは「ちゃんと釣られてよ!」って顔してたり、作品に入ったもの勝ちだ。
 
「ちゃんとダンスをしている人」の身体表現は、多くのセリフより物語を紡ぐ。コンテンポラリーやマイムほど、基礎ができていないと"なんちゃって感"が出て台無しになる。そういう意味で75分5名での濃密で素晴らしいパフォーマンスアートだった。
そして果物が惑星になり、靴底が魚になり、本が鳥になり、お皿がハンドルになる。それは、私達が幼い頃にしていたごっこ遊びの延長でもあり立派な具現化。わかりやすいストーリーだから子供向けにもなると思うが、私は大人が見て色々気付くのが大切な作品だと思った。
 
余談だが、同じ回を植木豪さんが観ていた。ノンバーバルの映像を駆使したダンス公演、という括りでは全く同じ箱に入る「WASABEATS」の生みの親だ。二つの作品の違いは、ダンスというテクニックを表に出すか見えない根っこにするかというところだが、ここはジャンルの違いが大きいので両者とも自然の選択。
西島先生と豪さん、ジャンルは違えど「ダンス公演をどう伝えていくか」を追求している2人。これからも切磋琢磨して欲しいと星に願う七夕でした。